このページではミシンが苦手だったり、ミシンを持っていないけど布ナプキンを作ってみたいな、という方のために、手縫いでの布ナプキンの作り方を紹介します。
お裁縫初心者さんが多いかもしれないので、直線の多いひし形のホルダーの作り方を、写真をたくさん使って、できるだけわかりやすくなるように記事を書きました。
でき上がったときの[やったー!]という達成感を、たくさんの方に味わっていただければ嬉しいです。
また、当サイトでは2サイズ3種類のライナーの作り方があります。
それぞれの特徴や使い方などをまとめていますので、「はじめてで、どれがいいんだろう?」とお悩みの方は、一度ご覧ください。
種類が決まれば次に悩むのは生地選びですよね。
肌面、中面、下着側、すべての生地のおすすめと組み合わせ方の例は下の記事でご紹介しています。
今回ご紹介しているひし形ライナーでは、テープをつけて、使い捨て布ナプキンをセットすることもできます。
テープを付けることができるライナーは19㎝と23㎝。
19㎝はライナー兼ホルダー、23㎝はホルダーとしても使える大きさです。
写真は右側が19㎝にジュランジェさんの使い捨て布ナプキンをセット。
左側が23㎝にTシャツから作ったハンカチタイプのプレーンをセットしたところです。
今回、タグは付けておらずボタンの付け位置で前後を見分けることになりますが、タグがあれば左側のホルダーのように、より前後が見分けやすくなります。
手縫いの場合、市販のタグだと分厚すぎて縫いにくい場合もあるので、リボンやリネンなどのテープを4㎝くらいに切って半分に折ったものを使った方が、縫いやすくなると思います。
写真では1cm巾のリネンテープを使っています。
準備するもの
型紙は当サイトのひし形タイプを使っていますが、基本的な作り方は同じなので他の型紙を使っていただいても大丈夫です。
- 肌側にミュッターさんの接結ドット柄ニット
- 間にすぃーとこっとんさんのネル生地
- ショーツ側はデコレクションズさんの17枚ハギレセットからの生地を使いました。
- 糸はダルマ糸細口
- テープは10㎜幅×3m。220円の麻混の山道テープ
今回、透湿防水布は使っていませんが、23㎝をホルダーとして使いたい場合は、間にはさむネル生地をなしにして、肌面、透湿防水布、下着側の生地でご用意ください。
重ねる順番は作る工程の中で、透湿防水布を使う場合として記載していきますので、ご安心くださいね。
型紙は、当サイトのひし形ライナー19㎝新バージョンを使っています。
手縫いで簡単に布ナプキンを作る方法
タグをつける場合
下着側の生地のタグ付け位置に印をつけて、タグを付けます。
裁断し、印をつけていきます
ネル生地、肌面のドット生地、ショーツ側の生地、それぞれに、縫い代付きの型紙を使って型を写し、裁断します。
その後、肌側の生地(ドット生地)の表面にテープ付け位置の印をつけ、ショーツ側の生地(黄色)には、縫い代なしの型紙を重ね、縫い線と返し口の印を記入します。
透湿防水布のザラザラした面に縫い代なしの型紙を重ね、縫い線と、返し口の印を記入します。
テープを付けます
テープ付け位置にテープを重ねて長さを合わせ、テープを切ります。
端から5㎜ほどのところに仮止めします。
生地を重ねて手縫いで縫っていきます
下から、間に挟む生地(今回はネル生地。裏表がある場合は表が上)、肌側の生地(ドット生地)の表を上、ショーツ側生地(今回は黄色)の裏を上にして重ねます。
透湿防水布の種類によって重ねる順番が変わってくるため、下の記事のお使いの透湿防水布のコーナーで、重ねる順番をご確認ください。
周りをクリップで止め、
返し口を残して波縫いで縫っていきます。
切り込みを入れて表に返します
カーブに切り込みを入れます。
写真は見えやすいようにV字に切っていますが、右側の赤い線のように切り込みを入れるだけでも大丈夫です。
肌側の生地と、ショーツ側の生地の間で縫い代を割り、アイロンで折り目を付けます。
アイロンがなければ、返し口部分のみを爪でしごいて爪アイロンにしても大丈夫です。
ショーツ側生地と肌側の生地の間から表に返します。
返し口をコの字まつり(コの字閉じ)で閉じていきます
玉結びをして、縫い代の裏側から、折り目の少し内側に針を通します。
こうすることで、玉止めが縫い代の中に隠れます
次に、先ほど出した針を、反対側の生地に刺していきます。
この時も、縫い代の少し内側に刺します。
場所は、黄色の生地から出ている糸の、真向かいに針を刺して、2~3㎜ほど隣から針を出します。
そしてまた、向かいの縫い代に針を刺して、数mm隣から針を出します。
繰り返していくと、このようにコの字がつながったようになります。
本来ならこのまま端まで縫っていくのですが、今回はこの後、押さえのステッチを縫っていくため、その玉止めを隠すために最後の数mmは縫わないままで玉止めをします。
写真でどれくらい開けているかがわかるように、まち針の玉を入れています。
玉止めをした後、先ほどの穴から針を刺し、2目ほど戻った縫い代の間から針を出して引っ張り、玉止めを隠した後、糸を切ります。
表側に手縫いで押さえのステッチをしていきます
玉結びが外に出ないよう、テープの下に玉結びを隠すので
糸の長さは、縫いはじめから隠したいテープの場所までの長さ×2
程度の長さにしていただくと、大丈夫です。
糸を変えたときの長さも、同じように縫いはじめから次の場所までの長さを2倍にしてください。
なみ縫いで縫っていきます
糸の端を玉止めし、返し口の間から表に針を出し、なみ縫いしていきます。
縫い終わり
返し口の端まで縫ったら、間から針を出して玉止めします。
玉結びの間から針を刺して、2~3目先の間から針を出して引っ張り、玉結びを隠して糸を切ります。
スナップボタンを付けます
型紙を乗せて、羽の中心線の端から1㎝程のところにしるしをつけます。
当サイトでは、肌面を表にして左側に凹ボタン、下着側を表にしたとき、左側に凸ボタンがくるようにしています。
スナップボタンの種類によって、表裏どちらに印をつけるかが変わってくるので、下のリンク先からお手持ちのスナップボタンの使い方で確認してください。
完成です!
お疲れ様でした!!
すてきなオリジナルの布ナプキンが完成しました!
初めての方は、大変だったかもしれませんが、布ナプキンのはじめの一歩を飾っていただければ嬉しいです。
手縫いで作れるそのほかの布ナプキン
頑張ってひとつの布ナプキンを造り上げると、ほかにも作りたくなってくることもありますよね。
そんなときも、当サイトでは、さまざまな布ナプキンの作り方をご紹介しているので、色々な布ナプキンを作っていただけます。
ひし形ホルダーにセットできるプレーンタイプやパッド
ネル生地で作る基本のプレーンタイプや、パッドタイプの布ナプキンは、ブランケットステッチで縫っていきます。
こちらも、手縫いで作るのに向いています。
ひと目ひと目ゆっくりと縫っていく、手縫いならではの落ち着いたひとときも過ごせます。
多い日の補助に使えるオーバル型の布ナプキンは小さくて、手縫いのブランケットステッチでもどんどん作れます。
本格的なホルダータイプ
一体型や3D・立体型は厚みがあるので手縫いではむつかしいです。
でも、ホルダータイプなら厚みもそれほどないので、ミシンで縫うところを手縫いで縫っていけば、多い日用や、夜用も作ることができます。
また、ホルダーに合わせるハンカチタイプも波縫いで作れます。
4重タイプのプレーンは薄手の生地なら手縫いでも大丈夫そうです。
古着などを手縫いでリメイク
Tシャツ生地などは手縫いでも縫いやすいので、アップサイクル布ナプキンの素材選びや組み合わせの参考になるかと思います。
よろしければご覧ください。
まとめ
今回は、テープ付のひし形ライナーを手縫いで作る方法をご紹介しました。
生理期間のすべてを手縫いの布ナプキンで過ごしたい場合は、ホルダータイプとプレーンタイプで揃えることができます。
ライナーだけでなくもっと作って試してみたい!と思われた方は、是非、他の形にもチャレンジしてみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。