布ナプキンの存在を知って、最初に思い浮かぶのが「えぇ!ただの布で漏れないの?」
ということではないでしょうか。
布ナプキンと言っても、種類はいろいろとあるので、「漏れ方のパターン」もいくつかあります。
この記事では、漏れ方のパターンや、布ナプキンの形による起こりやすい漏れについて、原因と対策をお伝えしていきます。
布ナプキン初心者さんから、慣れてきたものの、この漏れが気になる・・・という方まで、使い方の参考になれば嬉しいです。
この記事内での「漏れる」の範囲
ひと言で「漏れる」と言っても、生理用ショーツが汚れる程度から、シーツが汚れるまで、段階はいろいろとあります。
この記事内では、一体型は「生理用ショーツの内側が汚れる程度の漏れ」
プレーンに関しては、「ホルダーが汚れると漏れ」として、進めていきます。
大きな被害を防ぐためにも、このくらいの「漏れ」を防ぐために、これから原因と対策を見ていきましょう。
一体型でおきやすい貫通漏れ
布ライナー(おりものシート)や一体型では、布ナプキンを通って、ショーツまで汚れてしまう「貫通モレ」が起きやすくなります。
まずは、貫通漏れの原因と対策を見ていきましょう
経血量とナプキンの大きさが合っていない
例えば、透湿防水布が入っていないおりものシートをつけていて、生理がはじまってしまった。
多い日に軽い日用の布ナプキンを使っていた。
と、いう場合などは、気付いたときに漏れてしまっていたということが起こります。
対策としては、そろそろ生理がきそうかな、という時期には、透湿防水布入りのおりものシートを使う。
多い日には、多い日用の布ナプキンを使う。
このように、受け止められる大きさの布ナプキンを使うことで、貫通漏れを防ぐことができます。
交換時間を短くする
布ナプキンには様々なサイズがあり、市販の一体型は、サイズが大きくなると、中の吸収体の数も増えるものもあります。
ただ、立ったり座ったりの活動時は、経血はそれほど前後には広がらず、下へ落ちていく方が多くなります。
そのため長時間になると、前後の長さを生かせず、吸収体の枚数が少し増えていても、受け止めきれません。
また、一体型は特に、どの程度まで経血が浸透しているのかが見た目でわからないため、漏れては困る状況では、早めに交換することをおすすめします。
とはいっても、実際はあと30分か1時間くらいそのままでも漏れない可能性もありますよね。
生理2日目の休日など、多少漏れても大丈夫!という環境があれば、いつもより長めに交換せずに様子を見てみるのも、ご自身の経血量と布ナプキンのバランスを知るきっかけになります。
機会があれば、試してみてくださいね。
長時間交換できないときには補助を足す
そうは言っても、お仕事などで長時間交換できないこともありますよね。
「やっぱり布ナプキンは無理なのかな・・・」
いえいえ、そんなことはありません。
いつものナプキンに、補助の布ナプキンを足して、吸収力を上げることで、交換時間を長くすることができます。
補助を使う方法は、このあとの、伝い漏れのコーナーで詳しくお伝えしていきますね。
プレーンタイプは横漏れしやすい。素材やヨレをチェック
全体のどのくらい、経血が付いているかが目に見えてわかるプレーンタイプは、多い日に使いやすい布ナプキンになります。
ただ、いい素材がゆえに、新しい布ナプキンの使い始めの漏れや、ヨレの原因になることがあります。
どの布ナプキンでも素材が横漏れの原因になることがある
より体に優しいものを・・・と探していくと、オーガニックや無漂白などの、素材にたどり着く方が多いと思います。
オーガニック系の生地は、やわらかくて気持ちがいいですが、生地の油分が水分をはじいて横漏れの原因になることがあります。
特に、たたんで使うプレーンタイプで、「交換時間は短いし、ヨレてなかったし、中もそれほど汚れていないのに、なんで漏れたんだろう?」という場合は、素材による漏れを疑ってみてください。
油分が経血をはじいてしまうことによる漏れは、プレーンタイプだけではなく、市販の使い捨て布ナプキンや一体型でも起こるので、新しいものは特に、ご注意ください。
使っているうちに、吸収力は上がっていきますが、煮洗いすると、より早く吸収力を上げることができます。
ヨレることで起こる横漏れ
柔らかいプレーンタイプで起こりやすいのが、動いている間にプレーンが真ん中にクシャっとヨレてホルダーが汚れてしまう漏れです。
オーガニック系など、肌に優しい柔らかいタイプはヨレることがあります。
プレーンタイプは三つ折りに使うことが多いですが、パッドを包むようにして三つ折りにすると、ヨレにくくなります。
ただ、こちらも使っている間に、だんだんと柔らかさは減ってくるので、ヨレにくくなってきます。
また、市販では2枚仕立てが多いプレーンですが、手作りされる場合は、3枚仕立てにすると、ヨレにくくなります。
横になっているときの伝い漏れは経血の出口をふさいでしまおう
夜だけでなく、2日目でしんどいな・・・と横になっているときにツツーと流れるあの感じ。
伝い漏れは、布ナプキンと体の間のすき間が原因です。
次から、布ナプキンと体のすき間を埋める3つの方法をお伝えします。
ロール状のナプキンを挟む
1つ目は布ナプキンのお店でもよく紹介されている、ロール状の布ナプキンを挟む方法。
プレーンタイプやハンカチタイプをロール状にして、ホルダー+プレーンにセットで使う場合は、ホルダーに通しておくと安心です。
一体型では、ロール状にしたハンカチタイプやプレーンタイプを膣口に当て、ズレないように気を付けながら一体型を上げると、すき間が埋まります。
ロール状の布ナプキンは、小さめでも使えます。
ただ、ホルダーのテープに通らないサイズや、一体型にセットして使う場合は、うっかり落とさないようにご注意ください。
そっとショーツを下ろすようにすると、大丈夫です。
慌ててる時なんかは特に落としやすいので、便器に落とさないよう、便器から離れたところで下ろしましょう。
オーバル型の布ナプキンを補助に使う
紙ナプキンに、シンクロフィットという、膣口に当てるタイプのものがあります。
オーバル型布ナプキンは、それに似たようなもので、膣口を小さな布ナプキンでふさぐことで、伝い漏れを防ぎます。
ロール状よりももっとコンパクトで、直接、経血を吸収することができます。
先ほどのロールタイプ以上に落としやすいのが、オーバルタイプです。
こちらも、便器から少し離れたところで、そっと下ろすと、大丈夫です。
夜は特に寝ぼけていて落としやすいので、オーバル型は、お昼のゴロゴロタイムにおすすめです。
3D・立体型の布ナプキンを使う
布リフでは、3D・立体型の布ナプキンの作り方をご紹介しています。
普通の一体型よりは、多少、吸収体が膣口に近くなるとは思いますが、これまでご紹介してきた2つの方法よりは、伝いやすくはなります。
市販のものでは、ジュランジェさんの夜用が、立体部分をスナップボタンで留めることで、より立体的に使うことができます。
布ナプキンのズレは外側からの固定で
紙ナプキンのように、シールでピッタリ貼って固定する。
ということができない布ナプキンは、ときにズレてしまうことがあります。
原因はいくつかあるので、一つずつ見ていきましょう。
ショーツがゆったり目
きついショーツは苦手な方もおられると思いますが、経血のピーク時は、浅いゆったりショーツよりも、ピッタリした生理用のショーツを使うことをおすすめします。
また、経血量が減ってくれば、普通のショーツに戻しても大丈夫。
(私は4日目から普通のショーツにしています。)
ただ、量が減っても、普通のショーツは防水などの加工がされていないため、ズレてナプキンで受け止められないと、下着を貫通してしまう可能性があります。
そのため、この時期もやはり、ピッタリめのショーツにしておくと安心ですね。
ツルツルした素材は避けましょう
生理後半は普通のショーツでも大丈夫ですが、シルクやサテンなど、ツルツルした素材は、ナプキンが滑ってズレやすいので、控えた方がいいです。
どうしてもの場合は、多少前後に動いても大丈夫なように、長さのある布ナプキンを当てておく方法もあります。
着るものでズレにくくする
ガードルやスキニーパンツ、スカートの時はタイツをはくなど、外側にピッタリしたものをはくことでも、ズレを防ぐことができます。
話は少しそれますが、何年も布ナプキンを使っている私も、いまだに生理のピーク時は、「万が一漏れたら・・・」という気持ちがあり、ジーンズなどの厚めで色の濃いパンツをはいてしまいます。
布ナプキンを当てる場所を変えてみる
布ナプキンを付けるとき、だいたいは羽をショーツの真ん中に付けてセットすると思います。
でも、同じ25㎝の布ナプキンでも、メーカーによって、前から羽までの長さは同じではありません。
そのため、同じようにつけていても、「ここの布ナプキンはいつも汚れが前寄りだな。」
ということが起こりえます。
そういう時に、少し後ろにずれてしまうと、下着が汚れたりということもになります。
そんなときは、経血で汚れる場所を観察してみてください。
もし、前寄りなら、羽がもう少し前にくるようにセットすると、よりナプキンの真ん中に汚れがくるようになります。
後ろ寄りなら、逆に羽をもう少し後ろにずらしてみてください。
布ナプキンのスナップボタンを増やしてみる
布ライナー(おりものシート)などで多いかもしれませんが、ショーツのクロッチ部分が細いと、布ナプキンが回ってしまうことがあります。
そんな時は、スナップボタンをつけ足すと、安定感が増します。
画像は、普通の縫い付けるボタンになっていますが、黄緑のボタン部分にプラスナップをつけ、左側の羽にも反対側のプラスナップを付ければ、動きにくくなります。
漏らさない布ナプキンの使い方のまとめ
布ナプキンの大きさや、交換時間を調整して、経血量とのバランスを取ることで、漏れを防ぐ基本的な方法。
布ナプキンならではともいえる、素材へのアプローチで漏れを防ぐ方法。
経血の出口をふさぐことで吸収率を上げてみる。
ナプキンが動かないようぴったりフィットさせるなど、漏れにくくする方法をお伝えしてきました。
私自身、これまでいろいろな布ナプキンを作って試してきました。
その中で、シーツを汚してしまう基本的な漏れから、朝起きて歯を磨いていたら、足を伝うほどの漏れなど、失敗もありつつ、漏れない方法を探ってきました。
そんな経験を重ね、今では布ナプキンを安定して使うことができています。
今回の記事が、漏れないか不安な方や、実際に漏れてしまって、なにか対策をというかたの参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。