量が少ない時やおりもの用の布ナプキンに慣れた後、もう少し布ナプキンを使う場面を増やしてみようかな、と思いますよね。
同じ量が多い日に使うのなら、活動的な日中よりも夜用の方がもし失敗してもまだダメージが少ないかもしれない、夜用にチャレンジしてみようと思われる方も多いかと思います。
こちらのページでは、当サイトでご紹介している3D・立体型やプレーンタイプの作り方を基本に、夜用になると普通用の作り方とは少し変わってくる部分や、漏れにくい使い方や生地の提案などを書いていきます。
夜に漏れる原因は横になっているためにおしりを伝ってもれる伝い漏れが多いです。
伝い漏れを防ぐためには体とナプキンの隙間をできるだけなくすことが大切です。
そして、生地の素材を選べば、かなり安心してお使いいただけます。
3D・立体型、ホルダータイプ共に、どちらの条件も満たせるようにじっくり試してみたので、ぜひごゆっくりとご覧ください。
夜用に使っている布ナプキンの型紙ダウンロードページと作り方ページ
夜用に使える布ナプキンの作り方




夜用に向いている布ナプキンの形、向いていない形
プレーンや3Dタイプがおすすめ
ホルダー×プレーン
3D・立体型
一体型は伝い漏れがおこりやすい
市販の布ナプキン・昼用と夜用の違い
ホルダーとプレーン
肌面1枚、透湿防水布1枚、ショーツ面1枚の計3枚。
普通用と変わらない作りです。
- 土台とあて布が1枚ずつの2枚仕立
- あて布を中に縫いこんだり、あて布が2枚になった3枚仕立て
使っている生地の枚数がサイズで変わるところはあまり見かけませんでしたが、メーカーさんによってはMサイズまでは3枚のプレーンがL・LLは4枚になっているところもありました。
枚数を増やすというよりは、2枚使ったり、小さいプレーンやパッドを組み合わせたりという使い方を工夫することが多いようです。
形はほとんどが長方形ですが、夜用になると後ろが広くなった台形タイプもありました。
ネル生地は少し注意が必要なものもあるので、ネル生地で作りたい場合は、この後の夜用の生地は何がいい?のネルコーナーをご覧ください。
一体型
この記事では3D・立体型をおすすめしていますが、市販の布ナプキンは一体型がメインです。
吸収体と本体生地という作りは同じなので一体型の中身を参考にしていきますね。
メーカーによって生地の枚数などは様々なので、大きくまとめた印象ですが、普通の一体型と夜用の違いは、大きく分けて2つになります。
- 普通用
肌面1枚・透湿防水布1枚・ショーツ側の生地1枚の計3枚 - 夜用
普通用の肌面と透湿防水布の間に+1枚(ほとんどネル)の計4枚
- 普通用
2~4枚 - 夜用
4~5枚
吸収体の素材は、ネル×パイルが多く、夜用になるほどパイルが多いメーカーもよく見かけました。
夜用の生地はなにがいい?
ネルは本当に万能?
布ナプキンはネル生地が多く使われていますよね。
厚みはそれほどないのにゆっくり吸い込んでくれるというところが、ネル生地が布ナプキンによく使われている大きな理由だと思います。
ただ、様々なネルを使って試してみたところ、このゆっくり吸い込んでくれるというのが、モレの原因にもなりえるのでは?と思うようになりました。
私が使ったものがたまたまだったのかもしれませんが、無漂白やオーガニック系では、数回洗ってもしてもあまり吸い込みが改善されないと感じる物がチラホラありました。
吸収体の中にまで入ってしまうと下まで届くのに時間がかかることから、強みに変わる吸い込みの悪さですが、多い日は吸い込むよりも横へ流れていくスピードが速く漏れてしまうこともあります。
そのため、今回は下の2つの生地をメインに進めていきます。
ホルダー×プレーンのプレーンにはフェイスタオル
ネル生地だけを使いたい時はどうしたらいい?
それでもネル生地で作りたい場合、オーガニック系にこだわりがないのであれば、但馬屋さんのネル生地が今まで使った中で一番吸い込みがよかったです。
オーガニック系がよい場合は、生地を煮洗いすると吸い込みがよくなりました。
プレーンの場合は煮洗いしやすいですが、3D・立体型は透湿防水布が入っていて煮洗いはできないため、異素材ミックスで作るか、生地を裁断する前に煮洗いすることをおすすめします。
夜用ホルダー&プレーンタイプの使い方
夜用は伝い漏れを防ぎたいので、プレーンを2枚使う方法が漏れにくいです。
プレーンのセットの仕方と履き方のポイント
①ホルダーに、夜用プレーンを三つ折りにしてセットします。
私はいつも、後ろの方を少し広めに広げてセットしています。
②その上に、クルクル丸めたプレーンをセットし、
③そっと履きます。
プレーンの素材はフェイスタオルがおすすめ
オーガニックや無漂白、色々なネル生地で作ったプレーンを試しに試しても、漏れが改善されなかった2日目と3日目の朝。
たどり着いたプレーンタイプの素材は、すぐそこのイオンで買った1枚398円ほどのフェイスタオルでした。
1枚を切って、端を3つ折りにして縫うだけで完成なので、どの布ナプキンよりも簡単ですよね。
大きさはタオルの厚さによって1/2枚にしたり3/1枚にしたり調整します。
詳しい作り方はとことんタオル!で布ナプキンの作り方に記載しています。
バイアステープで端処理する方法もありますよ。
そのほかのプレーン例
タオルはもこもこするので、もうちょっと軽装備がいいという方は、やはりネル生地になります。
- あて布を2~3枚にしたネル生地のプレーンを1枚で使う
- あて布と土台をそれぞれ1枚で作ったプレーンを2枚。3つ折りとロール状にして使う。
私自身、出産前の今より出血量が少なかった頃に使っていたのは、但馬屋さんのネル生地で作った、土台1枚・あて布2枚のわのなぷプレーンだったので、出血量によってはそのくらいでも十分だと思います。
3D・立体型夜用ナプキンの作り方のポイント
ネル生地の良さを生かすために肌面に違う素材を持ってくる
3D・立体型はあまり分厚くなると縫いにくく乾きにくくなるので、ネル生地が大活躍する形ですが、表面がネルだと横へ漏れる可能性が高いので、肌側の生地を別素材にする方法がおすすめです。
試してよかった組み合わせはこれ!
肌面に[ガーゼ]や[さらし]などの薄手の生地
わのなぷタイプを異素材で試していたとき、厚みを押さえようと肌面をさらし×中を無漂白ネルにして使ったことがあるのですが、プレーン2枚使っていたにも関わらず、足を伝ってくるほど漏れました。
プレーンの内側はきれいだったので、さらしを通った経血をネルが吸い込み切れずに、さらしからあふれて漏れたようです。
そのため、異素材ミックスで薄手の生地を合わせるのは多い日には向いていません。
吸収体の素材を変えて3種類の3D ・立体型を作ってみました
写真は当サイトの3D・立体型布ナプキンの作り方を元にして作った、夜用3枚です。
この3枚を作りながら形を模索していたため、少しずつ形が違いますが、今、型紙を公開している形は③になります。
吸収率がよかった順位
- ②の肌面リネン×吸収体ネル
- ③の肌面ワッフル×吸収体ネル+パイル
- ①の全てネル
リネン×ネルを使った日は量が多かったのですが、吸収体がネルのみでも、本体はほとんど汚れていませんでした。
激厚になってしまったワッフルバージョンも多い日でも大丈夫でした。
全てネル生地は、本体にもそこそこ経血がついていて、表面もべたっとした感じでした。
ピーク越えに使いたいな、という感じです。
それぞれの生地の詳しい組み合わせ
吸収体は全てネル生地で5枚、ジグザグミシンで端処理。ネルの内訳は肌側から
- ジュランジェさんのプレミアムネル
- ミュッターさんのオーガニックネル
- 50cm400円の片面起毛ネル
- ミュッターさんのオーガニックネル
- すぃーとこっとんさんの無蛍光・無漂白ネル
本体は4枚で肌側から
- ミュッターさんのネル
- ミュッターさんのネル
- 和みの風さんの透湿防水布
- MY mamaさんのブロード生地
吸収体は袋縫い。中表に合わせて縫った後、表に返しています。ほつれやすい生地を使うのに適しています。厚みが心配だったので吸収体でよく使われているパイル生地は未使用です。
吸収体は5枚で内容は肌側から
- 和みの風さんのリネン
- ジュランジェさんのプレミアムネル
- すぃーとこっとんさんのネル
- すぃーとこっとんさんのネル
- すぃーとこっとんさんのネル
本体は4枚で肌側から
- すぃーとこっとんさんのネル
- すぃーとこっとんさんのネル
- ジュランジェさんのプレミアムネル
- MY mamaさんの花柄ブロード生地
この形が、現行の型紙になります。
②と同じ作りで、吸収体は袋縫いです。
吸収体だけでなく、本体にも表面にワッフルを使っています。
なかなかの厚みのために、苦戦したところもありましたが、その分いい感じのものができました。ただ、パワーの弱いミシンでは吸収体の縫い付けなど、できなさそうなところもあるので、ご注意ください。
吸収体は5枚で内訳は肌側から
- 和みの風さんのワッフル
- 厚手パイル
- すぃーとこっとんさんのネル
- 厚手パイル
- すぃーとこっとんさんのネル
本体は4枚で肌側から
- 和みの風さんのワッフル
- すぃーとこっとんさんのネル
- 和みの風さんの透湿防水布
- MY mamaさんの花柄ブロード生地
3D・立体型をより漏れない夜用にする時のポイント
パイル地を多く使うと厚みが出てパワーの弱いミシンでは縫いにくいので、ミシンの種類によってはネルを中心にした吸収体にする。(肌面がちゃんと吸収してくれる素材であれば中身はオーガニックネルでも十分だと思います。)
3D・立体型の感想
夜用はどうしても吸収体の枚数が増え、洗えているのか?乾いているのか?不安になるので、基本的に私はプレーン×ホルダーで今まで過ごしてきていました。
まだ、それほど回数を使っていないので、また感想が変わってくることもあるかもしれませんが、今のところ、3D・立体型タイプは思った以上に快適という結論でした。
私は普段プレーン2枚使いをしているのですが、テープはあっても、ホルダーに固定されているわけではないのでやっぱり少し上げ下ろしに気を使うところがあります。
今までこんなものかと思っていましたが、吸収体が固定されているのってやっぱり楽だわと、一体型の良さを再確認しました。
そして、一体型のデメリットともいえる洗濯についてですが、吸収体が外付けになったとはいえ、やはり乾きにくいのは乾きにくいです。
・乾きにくい。
上記の2点がクリアできれば、3D・立体型は、かなり使いやすい夜用になると思います。
ただ、量には個人差があり、吸収体の枚数も限界があるので、量が多くて追いつかない人はやはり、プレーンの方がいいかもしれません。
出血の傾向によっては他の生地があうかも
私は二人目出産後、それまで普通に使えていた、但馬屋さんのネル生地で作った、あて布2枚・土台1枚のわのなぷでモレるようになりました。
改善方法を探してロール状を挟むことを知り、これはいい!としばらく使っていたのですが、あて布2枚のプレーンを2枚使うとかなりゴワゴワなので、あて布1枚土台1枚のプレーンを作ることに。
少しいいものを・・・と、オーガニック系のネル生地を使ってみたのですが、また漏れるようになりました。
ネルが悪いのか?と、何種類ものネル生地を試しながら、自分の生理を観察しているなかで見えてきたのは、寝ている間はほとんど出血がなく、目が覚めて布団でゴロゴロしている間にたくさん出てくるということです。
一度にたくさん出るので、オーガニック系のネル生地では吸い込みが追い付かず、ネル生地の内側はきれいなのに漏れているというとても残念な朝を何度も迎えていました。
3D・立体型でも書きましたが、表にさらし内側にオーガニックネルを使ったプレーン2枚を使って、足を伝うほど漏れたときに、ネル生地に見切りをつけて、タオルを使うことを思いつき、それが大成功で、今に至っています。
でも、夜の間にじわじわたくさん出血する方の場合、もしかしたらタオルだと吸い込みが早い分、厚さによっては貫通してしまうこともあるのかもしれないな、と想像していて思いました。
その場合はロール状をタオルにして、下の3つ折りを肌面ワッフル×その反対側をネル生地×間の収体をタオルのハンカチタイプにするなど、素材を変えて試してみてくださいね。