このページでは吸収体を中に縫いこんだ一般的な一体型布ナプキンの作り方をご紹介します。
サイズが大きくなり、吸収体の枚数が増えると、きちんと洗えているかわからなかったり、乾きにくかったりと多少のデメリットも出てくる一体型。
でも、ふつうの紙ナプキンのように使えるのは手軽でいいですよね。
少しでもそのデメリットが減るように、吸収体を外付けにした一体型の作り方も記事にしました。
よろしければ、選択肢の一つにご覧ください。
この記事で作ることができる一体型布ナプキン
一体型は、羽と本体が1枚でつながっているバージョンと、羽と本体を別々に裁断して、後でつなげて作るバージョンの2種類の作り方をご紹介します。
一体型の中身は、肌に近い方から以下のようになっています。
- 肌面生地1枚(表裏がわかりやすいように表が水玉、裏が縞のミュッターさんの生地を使っています。)
- 吸収体、お好みの枚数。今回は27㎝一体型で4枚です。
- 透湿防水布
- 下着側の生地
型紙を準備する
型紙をダウンロードします
日中用は一枚布の型紙、羽と本体が別の型紙、吸収体の型紙の3つに分かれています。
手持ちの生地で大きさが足りるかな?という時は、下のリンクよりご確認ください。
また、長さと写真だけではわかりにくい、幅などのサイズや必要な生地の大きさの生地も公開しました。
夜用は型紙、サイズとも、後でご紹介するページでひとつにまとめています。
吸収体は一枚布バージョン、羽と本体が別バージョンとも共通です。
夜用コーナーには、30㎝~40㎝の一枚布バージョン、羽と本体が別バージョン、吸収体のすべてがあります。
型紙を切り取ります
型紙は1㎝の縫い代付きになっています。初心者の方でなど縫い線があった方がやりやすい方は、2枚印刷して1枚を外側の線、もう一枚を内側の線で切っていただくと縫い線が書けるようになります。
吸収体は羽と本体が別バージョンの写真に載っているように、縫い代なしの型紙だけで大丈夫です。
羽部分の下側は線が多く3本ありますが、縫い代ありの型紙は一番下の線で切り取ってください。
縫い代なしは、羽部分の下から2本目の線で切り取ってください。
吸収体は縫い代なしです。
一体型の布ナプキンを作るために準備するもの
- 型紙(今回は23㎝の型紙を使っています。)
- 表生地(ショーツ側)今回はハーフリネンを使っています。
- ネル生地(肌側・吸収体)
- 透湿防水布
- プラスナップかスナップボタン(今回は9mmのプラスナップを使用)
- 必要な場合はタグ
タグは布ナプキンをより使いやすくする目印になるので、あった方がいいな、という場合は付けてくださいね。
一枚布で作る一体型布ナプキンの作り方
材料を用意します
- 肌側の生地
(表裏がわかりやすいようにミュッターさんの水玉ニット生地を使っています。) - 吸収体(ネル3枚+厚手パイル一枚)
- 透湿防水布
- 下着側の生地(花柄)
- タグ
- スナップボタン
- クリップや裁ちばさみなど基本の道具
裁断して印をつけていきます
吸収体は縫い代なし。
それ以外は縫い代ありの型紙を使って、型を写していきます。
吸収体をカットし、上下にノッチ(2~3㎜の切り込み)を入れます。
大き目の吸収体は下の方が広くなっているので、互い違いに型紙を置いて写すと無駄なく生地を裁断できます。
透湿防水布を裁断し、本体の上下にノッチ(2~3㎜の切り込み)を入れます。
切り取った透湿防水布のザラザラした面の中央に縫い代なしの型紙をのせます。(数か所縫い代が1㎝になるように定規で測るときれいに置けます)
縫い代なしの型紙に沿って縫い線を写します。
本体の返し口にはペンで印を付けます。(オレンジの線)
このとき、1㎝より少し長く書いておくと、縫う時に見やすくなります。
肌面の生地を裁断し、上下左右にノッチを入れます。
上下左右にノッチを入れます
タグをつける場合
タグをつける場合はここで印をつけてタグをつけておきます。
吸収体を縫っていきます
吸収体の表を上にして置き、一番下からネル→ネル→パイル→ネルの順番に重ねます。
重ねた吸収体を縫っていきます。ネルの場合は表裏がわからないので作業を中断する場合などは、表側に印をつけておくとよいです。
肌側の生地の裏側の中央に吸収体の表側を合わせてまち針で止めます。
周囲をグルっと一周縫い付けていただいてもよいですし、縦に3本ラインで縫い付けていただいてもよいです。
ここでは両端から5㎜の場所に2本縦に縫ったあと、真ん中に1本縫っていきます。
縫い線が必要な場合は、チャコペンで記入してください。
生地を重ねて縫います
本体のノッチを合わせて、生地を重ねます。吸収体によって順番が変わるので、
重ねる順番は透湿防水布記事にあるお使いのメーカーのコーナーでご確認ください。
カーブが多いので、ミシンの押さえをマメに上げて、生地を動かしながら縫っていくと、丸みがきれいにでます。
切り込みを入れます
縫い糸を切らないように、カーブに切り込みを入れていきます。
切り込みは細かい方がカーブがきれいに出ます。
羽部分は先に5㎜ほど縫い代を落としておきます。
ハサミでまっすぐ切り込みを入れる方法でも、V型に切り込みを入れる方法でもどちらでもよいですが、一体型はカーブが多くV字は手間がかかるので、お好きな方法を選んでください。
表に返し、形を整えます
返し口から表に返します。
目打ちで形を整えます。
ステッチをかけます
端から2~3㎜のところをグルっと一周縫います。
ボタンを付けて完成です
ボタンは凸凹をどちらに付けてもいいのですが、統一しておいた方が使う時に混乱しないので、まとめておくことをおすすめします。
当サイトでは、肌面を上にして左側に凹、下着側を上にして左側に凸がくるようにしています。
スナップボタンごとの付け方の詳細などは、スナップボタンの種類と付け方をご覧ください。
場所は端から1㎝ほどのところに印をつけます。
ショーツに羽をぴったりさせたいときは、凸か凹、どちらかのパーツをもうひとつつけていただければ調整できるようになります。
羽と本体が別バージョンの一体型布ナプキンの作り方
材料を揃えます
- 肌側の生地
(表裏がわかりやすいようにミュッターさんの水玉ニット生地を使っています。) - 吸収体(ネル3枚+厚手パイル一枚)
- 透湿防水布
- 下着側の生地(花柄)
- タグ
- スナップボタン
- クリップや裁ちばさみなど基本の道具
裁断し、印をつけます
吸収体は縫い代なし。
それ以外は縫い代ありの型紙を使ってそれぞれの生地に型を写します。
吸収体をお好みの枚数カットし、上下の中央にノッチ(2~3㎜の切り込み)を入れます。
透湿防水布を裁断し、本体の上下にノッチ(2~3㎜の切り込み)を入れます。
切り取った透湿防水布のザラザラした面の中央に縫い代なしの型紙をのせます(数か所縫い代が1㎝になるように定規で測るときれいに置けます)
縫い代なしの型紙に沿って縫い線を写します。
本体の返し口にはペンで印を付けます。(オレンジの線)
このとき、1㎝より少し長く書いておくと、縫う時に見やすくなります。
羽部分は両端の縫い線を下まで伸ばしてください。
本体の上下にノッチを入れます。
本体の上下と羽付け位置にノッチを入れます。
タグをつける場合
タグをつける場合はここでつけます。
吸収体を縫います
表を上にして、下からネル→ネル→パイル→ネルの順番で重ねてください。
表が上という部分が合っていれば、順番や種類は、お好みで変えても大丈夫です。
また、ネル生地は表裏がわからないので、作業を中断する場合などは印を付けて置くとわかりやすいです。
吸収体の端から5㎜ほどのところをグルっと一周縫い、肌面の生地の裏側(縞模様)と、吸収体の表を重ね、まち針で止めます。
吸収体を縫いつけます。
縦に3本ラインでも、丸く2重でも、お好みで縫ってください。
羽を作ります
透湿防水布の使い方で重ね方を確認しながら生地を重ね、縫い代1㎝で縫っていきます。
一番底は返し口になるので、縫わないでくださいね。
羽の周りの縫い代を5㎜ほどカットした後、カーブに切り込みを入れます。
肌面の生地と下着側の生地の間から表に返します。
形を整え、端から2~3㎜にステッチをかけます。
下着側の生地に羽を付けます
下着側生地の表側、羽付け位置に羽の肌面を上にして重ねます。
タグがある場合は、タグが付いている方を右側に置いてください。
端から5㎜ほどのところを縫って仮止めします。
本体を重ねて縫います
羽と同じ順番で、上下のノッチを合わせて重ねます。
順番の確認は透湿防水布の使い方でどうぞ。
返し口を残して一周縫います。
縫い代をカットして表に返します。
カーブに切り込みを入れます。
肌面と下着側生地の間の返し口から表に返します。
形を整えステッチします
目打ちで形を整えます。
本体部分の端から2~3㎜にステッチをかけます。
ボタンを付けて完成です。
凸凹をどちらに付けてもいいのですが、統一しておいた方が使う時に混乱しないので、まとめておくことをおすすめします。
当サイトでは、肌面を上にして左側に凹、下着側を上にして左側に凸がくるようにしています。
スナップボタンごとの付け方の詳細などは、スナップボタンの種類と付け方をご覧ください。
完成しました!
布ナプキンの販売や型紙の著作権について
お問い合わせが増えてきましたので、以下の記事にまとめました。
気になる方は、ご覧くださいね。