布ナプキンをはじめてみようかなと思ったとき、最初によぎるのは「漏れるんじゃないだろうか?」ということではないでしょうか。
布ナプキンが漏れないかといえば、絶対に大丈夫とは言えません。
これまで、布ナプキンを10年以上使って、漏れたことも度々ありました。
しかし、そのたびにどうすれば漏れなくなるかを試し、対策もたくさんできました。
今回は、「これから布ナプキンを使ってみたいけど漏れないかが心配」という方から「布ナプキンが漏れるんだけど、どうしたらいい?」という方まで。
安心していただけるように原因と対策をご紹介します。
初めての方は、これから使おうと思っている布ナプキンの形を【布ナプキンの形ごとの漏れやすいパターン】に当てはめてみて、その次の対策のコーナーを読んでみてくださいね。
布ナプキンの形ごとに起こりやすい漏れ
紙ナプキンでも同じですが、経血量が吸収力よりも多ければ、布ナプキンも漏れることがあります。
ただ、布ナプキンの形によって、漏れやすいところが違うということはあります。
そこで、まずは形ごとに起こりやすい漏れパターンをご紹介します。
ちょっと違うかも・・・?という場合は、他の形のパターンもご覧くださいね。
日中用の一体型布ナプキンは貫通して漏れることが起こりやすい
新しい一体型では、まだ吸い込みが悪いことがあり、一度にたくさん経血が出た場合は、横漏れになる可能性もあります。
しかし、どのくらい経血が通っているかが外から見えないですよね。
そのため、ある程度使いこんだ一体型は横漏れよりも貫通漏れが起こりやすくなります。
ホルダー&プレーンは横漏れに注意
プレーンタイプは3つ折りや4つ折りにして使うため、一体型に比べて経血は下へはあまり通りにくくなります。
そのため、ヨレたり、吸収力以上の経血が流れたりと、横漏れが多くなります。
プレーンタイプに関しては、次の二つの漏れパターンがあるのでチェックしてみてくださいね。
ヨレに関しては横漏れは素材が原因のこともありますへをご覧ください。
ナプキンの中まで汚れて漏れている
経血でプレーンタイプの中まで真っ赤に染まって漏れている場合は、一体型の貫通漏れと同じような理由になるため、ナプキンがいっぱいになって起こる貫通漏れや横漏れの原因をご覧ください。
プレーンの表面のみが汚れて漏れている
プレーンで横漏れしたとき、内側がどうなっているかをチェックしてみてください。
どうなっていますか?
経血が表面だけについていて、内側はきれいという場合は、素材そのものに原因があります。
夜用ナプキンに多いのは伝って漏れる伝い漏れ
紙ナプキンでも同じですが、夜用で一番多いのは伝い漏れです。
ただ、伝い漏れ以外にも一体型やプレーンなど、それぞれの形に多いモレが同時に起こることもあります。
どの形でも起こることがあるズレ漏れ
ズレ漏れに関しては、どの布ナプキンでも起こりえるので、形ごとのコーナーには入っていませんが、「ナプキンが前後にズレて漏れてしまう」という方は、一度ご覧くださいね。
布ナプキンが漏れる原因を見ていきましょう
ここまでで、「漏れ」のなかにもさまざまなパターンがあることがわかりました。
ここからは、布ナプキンが漏れる原因を1つずつ見ていきましょう。
ナプキンがいっぱいになって起こる貫通漏れの原因
一体型で下まで経血が通る貫通漏れは、布ナプキンの容量を経血の量が上回ってしまったときに起こります。
例えば、多い日に軽い日用の布ナプキンを使っていたり、ライナーをつけている時に生理が始まってしまった。
このような、経血量とナプキンのバランスが悪い時に、貫通漏れは起こりやすくなります。
また、一体型、プレーン共に、交換までの時間が長くなりすぎると、容量がいっぱいになってあふれてきます。
どちらにしても、経血量には個人差があるため、○○時間以内に交換しましょうと書かれている布ナプキンでも、経血量によってはもっと短い時間で漏れてしまうこともあります。
また、プレーンタイプの横漏れで、三つ折りにしている内側が汚れていないパターンもあります。
その場合は、この後の横漏れは素材が原因のこともありますをご覧ください。
横漏れは生地の性質で起こることもあります
プレーンタイプで起こりやすい横漏れ。
特に、オーガニックや無漂白の生地で起こりやすいです。
ヨレで起こる漏れ
やわらかいハンカチタイプや、オーガニック系の柔らかい生地でできたプレーンタイプなどは、3つ折りにしていても、日中活動している間にクシャクシャっと真ん中に寄ってきて、ホルダーが汚れてしまうことがあります。
布ナプキンの生地が経血をはじくことで漏れることがある
もうひとつは、オーガニックや無漂白系の生地に含まれている油分が、経血をはじいて横漏れするパターンです。
プレーンタイプで中が汚れていない場合は、この漏れになります。
私自身は、オーガニック系の生地で作った一体型で漏れたことはないのですが、横漏れしたナプキンを洗ったときに、「意外と汚れていないな・・・」と感じられたら、素材が原因の横漏れかもしれません。
また、無漂白ネルの使い捨て布ナプキンでも、一度に経血が出てしまったときなどは、吸収しきれずに横漏れすることもあります。
横になると気になる伝い漏れはすき間があるから。
伝い漏れの原因はすき間です。
普通のナプキンは、紙、布問わず、お尻に添わせるようにして使います。
ただ、お尻には割れ目がありますよね。
立っている時、経血はまっすぐナプキンに向かって降りて行ってくれます。
でも、体を横にしていると、経血がお尻の割れ目を伝ってナプキンがカバーしている場所より遠くまで流れていってしまいます。
ズレて漏れるのはショーツとナプキンのバランスに注目
布ナプキンは紙ナプキンと違って、テープで固定することができません。
そのため、ゆったりしたショーツを履いていたり、スナップボタンが緩かったりすると、ズレてきて、漏れの原因になります。
布ナプキンが漏れる原因ごとに対策を立ててモレを防ごう!
漏れる原因がわかれば、対策も立てることができます。
漏れには、色々な原因が絡み合っていることもあるので、ひとつの対策でうまくいかない場合は、他の原因や対策も見て、「これかな??」と思うものを試してみてくださいね。
布ナプキンからあふれて漏れるときはこうして予防する
一体型の貫通漏れや、プレーンタイプで中まで真っ赤になって漏れている場合はキャパオーバーが原因です。
交換までの時間を短くしてみる
仕事などで交換したいタイミングで交換できないときもあるかもしれませんが、多い日に交換までの時間が長くなると、漏れる率も上がってきます。
はじめは、どのくらいのタイミングで交換すればいいか、特にわからないですよね。
使っている布ナプキンの種類や厚さ、個人の経血量によって、交換のタイミングは変わってきます。
そのため、一概に1~2時間などとは言えないところもありますが、量が多いという自覚のある方は、初めは1時間程度で様子を見た方が安心かもしれません。
基本的には普通サイズ以上の布ナプキンだと、2時間以内に交換すれば貫通漏れは防げると思います。
もし、それでも貫通してしまった場合は、交換時間を早くするか、次の布ナプキンの大きさを変えてみるもお試しください。
経血量と布ナプキンのサイズを見直してみる
布ナプキンの縦の長さを長くしても、立ったり座ったりがメインの日中の生活の中では、表面的に経血が付く場所が前後に広くなることはほとんどありません。
そのため、手作り布ナプキンの場合は吸収体を増やすだけで、貫通漏れ対策になります。
ただ、一体型は特に吸収体が増える程、ひっくり返す工程がやりにくくなるので、サイズも大きくした方が作りやすくはなります。
また、市販の布ナプキン(一体型)の場合は、基本的に長さと比例して吸収体が増えることがほとんどです。
サイズを大きくするだけで、容量もアップすることが多いので、購入の際は吸収体の枚数もチェックしてみてくださいね。
手作りの場合は、あて布を1枚増やして作るだけで、吸収力はアップさせることができます。
私自身、オーガニック系の優しいプレーンだと、2枚仕立てで2時間持たないこともあるので、基本的にプレーンはあて布を2枚にして作ったものを使っています。
これだと、3~4時間は持つので、ちょっとした外出くらいなら、たたみ直すだけで過ごせます。
市販の場合は、ほとんどが2枚仕立てなので、次の補助を足すという方法がおすすめです。
透湿防水布が入っていない布ナプキンには補助を足す
オーガニック系の布ナプキンだと、透湿防水布が入っていない布ナプキンもあります。
透湿防水布があっても漏れるときは漏れますが、あるのとないのとでは、やはり持ち時間が変わってきます。
透湿防水布が入っていない一体型の場合は、布ナプキンとショーツの間にパッドを入れる。
ヨレ対策にもなりますが、プレーンの場合はプレーンの中にプレーンを入れたり、パッドをプレーンで包む方法があります。
また、プレーンの外側にロール状にしたプレーンを足したり、オーバル型の布ナプキンを補助に使うことで吸収力を上げることもできます。
中が汚れていない横漏れは素材に対策しましょう
いい素材を使ったのに、なぜ??
と、思ってしまいますが、いい素材だからこその理由もあります。
オーガニックに多い経血をはじくモレ
オーガニック系や無漂白のネル生地は、余計な加工をしていない為、生地そのものが持つ油分が残っていることが多いです。
そのため、油が経血をはじいて、中に吸収される前に生地表面を流れて行って漏れてしまうということが起こります。
私自身は、オーガニック生地で作った一体型で横漏れは経験したことがないのですが、一体型で横漏れして、洗ったときにそれほど経血汚れがないと感じられるときは、吸収力がよくないことからくるモレかもしれません。
オーガニック系の生地を快適に使うには、煮洗いする、他の素材を組み合わせるなどの方法があります。
詳しくは、下の記事にまとめていますので、「いい生地にしたはずなのに、うまくいかない・・・」とお悩みの方は、ぜひご覧ください。
プレーンがヨレる横漏れには何かをプラスしてみよう
布ナプキンが真ん中にクシャっと寄ってしまうと横から漏れることになります。
オーガニックコットンや無漂白の肌に優しいネル生地は、その柔らかさゆえにヨレやすくなります。
もうでき上がってしまっているプレーンには、しっかり目のパッドを間に挟むと真ん中に寄ってくることを防げます。
手作りのプレーンタイプは、あて布を2枚にするだけでもヨレにくくなります。
ライナーなどのボタンで止める布ナプキンの場合は、あまり薄い生地ばかりで作るとズレやヨレの原因になるので、どこか1か所にちょっとしっかり目の生地を入れると安定します。
伝い漏れはすき間をふさいでブロック!
ロール状にした布ナプキンですき間を埋める
布ナプキンのお店では、小さ目のプレーンをロール状にする方法が紹介されていることが多いです。
ただ、落とす心配がある方は、テープに通るくらいのサイズのプレーンやハンカチタイプをロール状にして、3つ折りプレーンと一緒にテープに通した方が安心です。
一体型の場合はロール状にしたハンカチタイプやプレーンタイプを膣口に挟んで、ズレないように一体型を上げるとすき間がなくなります。
一体型には、テープで固定できないので、落とさないようにご注意くださいね。

3D・立体型の布ナプキンを使う
一体型の吸収体が表についている3D・立体型の布ナプキンは、より体にフィットする構造になっているため、漏れにくくなっています。
市販のものだと、nunonaさんがサイズが豊富に揃っています。
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オーバル型の布ナプキンで経血の出口をふさぐ
市販品でも近いものはありますが、手作りでも簡単に作れます。
ロール状よりももっとコンパクトで、膣口に布をあてて、より直接的に吸収する方法になります。
夜中にトイレに起きたときなどには寝ぼけて落としてしまうこともあるので、休日の昼間にゴロゴロする時なんかには向いています。
素材にもよりますが、1~2時間くらいは持つので、長時間交換できないときにも使えます。

ずれ漏れはここをチェック
布ナプキンのずれは、下着がゆったりしていたりすると起こりやすくなります。
厚手の布ナプキンを使っていると、紙ナプキンよりも重みがあるので、紙ナプキン時代は大丈夫だったショーツでも、体にフィットしなくなることもあります。
また、初めはピッタリフィットのショーツでも、長年使っていると緩くなってくることもあるので、時々緩くなっていないか確認するとよいですね。
また、ライナーでもゆったりした下着で布ナプキンのボタンも緩かったりすると、後ろにズレていったり、横に回ったりしてしまうことがあります。
ショーツをぴったりしたものに変える
ショーツがゆったりだと、どうしても布ナプキンが動いてしまい、ズレる原因になります。
きついショーツは苦手な方も多いかもしれませんが、経血のピーク時は特にピッタリした生理用ショーツを使う方がズレにくくなります。
ショーツの素材にも注意
シルクやサテンなどのツルツルした素材のショーツに布ナプキンを合わせると、すべってズレやすくなります。
あまり使うことはないかもしれませんが、生理期間中は避けた方がいいかもしれませんね。
ゆったりショーツがいい時は大きめの布ナプキンを使う
生理の中盤から後半などは、もうゆったりショーツにしたいですよね。
そんなときは、少しくらいナプキンが動いてもカバーしてくれる、前後に長い布ナプキンをあてておくと安心です。
タイツやレギンス、スキニーなどを履く
ショーツではなくその上に履くもので、ズレないようにします。
スカートよりも、Gパンやタイツ、スキニーパンツなどを履いた方が、ズレにくくなります。
布ナプキンをあてる場所を探ってみる
経血量だけでなく、体の構造もまた個人差がありますよね。
同じ布ナプキンを使っても、少し前寄りに付けた方がいい方や、逆の方もおられるかもしれません。
だいたいは羽の位置がショーツの真ん中にくるように布ナプキンをセットする方が多いと思います。
ただ、市販品でも手作りでも、メーカーさんや型紙によって、同じ長さの布ナプキンでも羽が付いている場所は様々です。
羽の位置が違うと、前後の長さが変わってきますよね。
そのため、同じ25㎝の布ナプキンを使っていても、「ここの布ナプキンを使うといつも後ろにズレてきて前が汚れてしまう」ということは起こりえます。
そういうときは、経血が付いている位置を観察してみて、できるだけ布ナプキンの真ん中に経血がつくような自分なりのベストポジションを探してみてくださいね。
布ナプキンのスナップボタンを増やしてみる
クロッチ部分よりも布ナプキンの幅が広いと、ズレやすくなります。
また、市販の布ナプキンには、ボタンが2つ付いているものもありますよね。
下着に装着した時に羽がプカプカしている場合は、スナップボタンを増やしてみるのも一つの方法です。
まとめ
[布ナプキンが漏れるパターン別の原因と対策。]いかがでしたでしょうか。
生理の漏れは、ひとつの原因だけではないこともあります。
でも、組み合わせでクリアできる方法もたくさんあります。
ひとつ試してうまくいかないときは、他の対策も組み合わせてみてくださいね。
布ナプキンが漏れるという悩み、これから布ナプキンを使いたいけど、漏れるか心配・・・
そんな不安のの解決策が見つかれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。